現在、国内で販売されているミネラルウォーターは全部で500種類以上存在すると言われています。
それぞれのミネラルウォーターに含まれている成分の種類や量は多少異なりますが、市販のペットボトル天然水にも成分表が載っているのでチェックして見て下さい。
これらのミネラルウォーターは、ミネラル成分の有無や製造方法によって農林水産省の定めた4種類に分類されます。
特定の地下水を原水として採水し、殺菌以外の人工的な化学処理を行っていないものがナチュラルミネラルウォーターです。
自然から汲み上げた天然に近い状態の水なので、豊富な天然ミネラルを含んでいますが、高い品質管理と採水技術を要する為、値段は若干高くなります。
それでも健康や美容に効果の高い水として女性にも大変人気が高く、最近では赤ちゃんのミルクを作るときは、ナチュラルミネラルウォーターを使用するという人も多いです。
ナチュラルウォーターを元にミネラル成分を人工的に添加し、調整したものがミネラルウォーターです。
複数の原水を混合したり、ばっ気(水を空気に晒して、空気を供給すること)して人工的にミネラルの調整をしています。
ナチュラルウォーターの中でも、鉱化された地下水を原水としているものが
ナチュラルミネラルウォーターです。
地中でミネラルが溶解した水なので、人工的添加物の一切ない自然本来
の美味しさを生かした安全なお水です。
上記以外の水をボトルドウォーターと呼びます。一般家庭で言う水道水が
主にこれに分類されます。
その水道水中でも不純物をできる限り除去して作られた人工水をRO水と
いい、ウォーターサーバーにも使用される水になります。
RO水はデザインウォーターやピュアウォーターとも呼ばれ、ミネラル分を添加して独自の水を人工的に作り出したものなので比較的安価で利用することが出来ます。
ミネラルウォーターに含まれているカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量を表わすのに使われている指標が硬度です。 硬度を基準に一定基準よりも高いものを硬水、低いものを軟水と呼びます。
硬水の方がミネラル成分を多く含みますが、日本で使用されている生活用水の80%以上は軟水です。
その為、日本人は硬水に馴染みにくく、軟水が好まれるので国内で販売されているミネラルウォーターも大半は
軟水になります。
軟水は素材の旨みや香りを引き出しやすいので昆布やカツオの出汁を取る際や、煮物などの繊細な味付けを求められる和食に非常に適しています。それと同様に炊飯も軟水の方が美味しく炊くことが出来ます。
硬水で炊飯をした場合、硬度の影響でご飯がパサパサになってしまいます。赤ちゃんにミルクを上げる際には硬度が0mg/Lが適していると言われているので軟水の方がいいです。
また、軟水は刺激が少ないので敏感肌の方やお風呂に入る際にも向いていています。洗濯などの泡を使用する家事にも泡立ちがよくなる軟水がおすすめです。
ミネラル分が豊富なので、バランスが取れている水であれば水分補給や妊産婦のカルシウム補給として最適です。ミネラルバランスが偏っていると飲みづらいですが、ウォーターサーバーで使用されているミネラルウォーターは調整されているので飲みやすいです。
飲みづらいと思っている一般に販売されている硬水でも、ゆっくり飲んで、舌を慣らすことで繊細な味の区別がつくようになったりします。
料理の面では肉の臭みを抑えたり、アク汁を取りやすくするので、洋風のだしをとったりする時に向いています。
しかし、あまりにミネラルの多い水で料理をすると、素材を硬くしてしまったり、口当たりが悪くなったりするので硬水と軟水の使い分けを考えないのであれば、基本的には軟水の方が向いています。
また、適度に飲めば、便秘解消やダイエットにも役立ちます。
コーヒーや紅茶、お酒が好きな人は軟水・硬水で味が大きく変わります。
軟水は香りを引き立てる効果がありますが、硬水は味と香りを弱くし、マイルドな味に仕立てることが出来ます。
例えば香りを楽しむ紅茶は軟水で、エスプレッソなどの味と香りが強いコーヒーには硬水を使用するなどして楽しめます。